Docker AIアシスタント「Ask Gordon」の重大な脆弱性がリモートコード実行を可能に
Noma Labsが発見したDocker DesktopおよびCLIに統合されたAIアシスタント「Ask Gordon」の重大な脆弱性(CVE-2026-24578)について解説。メタデータを悪用したリモートコード実行とデータ流出のリスクを回避する方法を紹介。
Docker、AIアシスタント「Ask Gordon」の重大な脆弱性を修正
サイバーセキュリティ研究機関Noma Labsは、Docker DesktopおよびDocker Command-Line Interface(CLI)に統合されたAIアシスタント「Ask Gordon」に存在した、現在修正済みの重大な脆弱性の詳細を公開しました。この脆弱性はCVE-2026-24578(コードネーム:DockerDash)として追跡されており、悪意のあるイメージメタデータを通じてリモートコード実行(RCE)やデータ流出を引き起こす可能性がありました。
CVE-2026-24578の技術的詳細
この脆弱性は、Ask Gordonのメタデータ処理エンジンにおける不適切な入力検証に起因していました。攻撃者は、Dockerイメージのメタデータに悪意のあるペイロードを埋め込むことができ、AIアシスタントがそのイメージを解析する際に実行される恐れがありました。主な攻撃経路は以下の通りです:
- メタデータフィールドを悪用した任意コード実行
- Docker環境内での権限昇格
- 流出チャネルを通じた機密データの露出
Noma Labsの研究者らは、この脆弱性がユーザーの操作なしでトリガー可能であることを実証し、DockerのAI支援ワークフローに依存する開発者やDevOpsチームにとって特に深刻なリスクであると指摘しました。
影響分析
この脆弱性は、Ask Gordonが有効化されたDocker DesktopまたはCLIを使用する組織に対して、以下のような重大なリスクをもたらしました:
- RCEによる不正なシステムアクセス
- コンテナイメージを介したサプライチェーン攻撃
- 資格情報、APIキー、または独自コードのデータ漏洩
Dockerはクラウドネイティブ開発において広く採用されているため、この脆弱性は数千の企業やオープンソースプロジェクトに影響を与える可能性がありました。
緩和策と推奨事項
Dockerは、CVE-2026-24578に対する修正パッチを以下のバージョンでリリースしています:
- Docker Desktop 4.32.0(またはそれ以降)
- Docker CLI 26.1.0(またはそれ以降)
セキュリティチームは以下の対策を講じるべきです:
- Docker DesktopおよびCLIを最新バージョンに即時アップデートする
- 不審なメタデータエントリがないかコンテナイメージを監査する
- 高セキュリティ環境では、パッチ適用までAsk Gordonを無効化する
- Dockerログ、特にメタデータ解析イベントで異常な活動を監視する
Noma Labsは、セキュリティ専門家向けに技術的詳細と概念実証(PoC)を公開しています。
原文レポート:The Hacker News